国産材
について考える

野積みされた原木

国産材は日本の気候風土にあった
強くてエコな建材


木造建築と一口に言っても、建材は国産材・外材、無垢材、集成材とその種類は様々。木材であればどれも同じように思われるかもしれませんが、産地や製材の仕方でその特性は大きく変わってきます。

日本の環境にあった国産材

 外材は日本と違う気候風土で育つため、日本の湿度や害虫に対して国産材ほど抵抗力がありません。そのため、防腐・防蟻処理が必要になり、検疫の際に必ず薬物燻蒸をされます。
 一方国産材は日本の気候風土に適していて、薬物処理をしなくても湿度や害虫に強いという特徴があります。

調湿効果が高く、年月を経ることで強くなる無垢材

 無垢材に比べて集成材の方が加工精度が高く、強度が均質で歪みが少ないといったメリットがあります。しかし、集成材を作るためには多量の接着剤を必要とし、2003年のシックハウス規制法以降、非ホルムアルデヒド系接着剤が使用されるようになりホルムアルデヒド発散の心配は無くなりましたが、現在使われている接着剤は、まだ歴史の浅い接着剤のため、長期的な耐久性は未知数といえます。
 一方国産無垢材は、世界最古の木造建築といわれる法隆寺がすでに1400年以上も現存していることからも、高い耐久性をほこることがわかります。

無垢材は“生きている”建材

 無垢材も集成材も乾燥させてから製品化されますが、両者の大きな違いは加工時の含水率にあります。生木は30%以上の含水率があり、乾燥させることで15%まで含水率をさげます。木の細胞間の「自由水」が抜け、細胞内の「結合水」が残る状態で木材の含水率は安定し、周囲の湿度によって水分を放出・吸収する作用が生まれます。(この状態を平衡含水率とよびます。)
 無垢材は木の細胞組織が保たれたまま建材になりますが、集成材は加工の際の歪みをなくすため8%以下まで強制的に乾燥させ、加工後に15%まで水分を戻します。そのため、細胞組織が破壊されてしまい、無垢材に比べて調湿作用は弱くなってしまいます。また、集成材は接着剤が空気や水の通りを阻害してしまうために、通気性や透湿性も無垢材に比べて少なくなってしまいます。
 無垢材と集成材は、一見同じような木材に見えますが、自然の形を残し、木の性質を最大限発揮される無垢材は、まさに「生きている建材」といえるでしょう。

国産材の使用で日本の国土を守る

 戦後大量に植林された木材が、ちょうど60年の伐採期を迎えていて、現在の国産材の供給量は潤沢にある状態です。資源の少ない日本において、数少ない豊富な資源である国産材を利用しない手はありません。逆に今国産材を適正に切り出さないと、山林が荒廃してしまいます。
 山林の荒廃は、自然の治水能力を低下させ、土砂崩れや河川の氾濫の危険性が高まり、また貴重な水源を損なうことにつながります。
 外在は遠くの国から海を越えて運ばれるので、運送時に大量のCO2を排出してしまいます。木材を地産地消することで、CO2の排出を減らし温暖化対策に貢献することができます。
 国産材の利用は、今の生活環境を良くするだけでなく、子どもたちの未来の環境を守ることにつながるのですね。