シンプルライフ
インタビュー#02
エアコンいらず、自然素材の空調性能
Kさんのお宅に取材に伺ったのは7月中旬の猛暑の日。お部屋に入ると、外の気温と一転してサラッとした空気感と、ひんやり涼しい室温に、スーッと汗が引いていくのを感じます。驚くことにエアコンのスイッチはOFFのまま。
「この家は本当に冷暖房効率がすごくて、とっても快適なんです。エアコンを取り付ける時に、業者さんが“アホみたいにパンパンに断熱材が入ってる(笑)”って言うんですよ。見せてもらったら本当に壁の中がパンパンに!その業者さんが“どうやってここまで断熱材を詰めるのか、一度見せてもらいたい”って驚いていて、あぁ、このセルロースファイバー断熱のお陰なんだって思いましたね。」
自然素材の断熱材セルロースファイバーの威力は、高い調湿・断熱効果だけでなく「音」の室内環境にも貢献しているようです。
「幹線道路から一筋内側に入っただけの立地で、交通量が結構多いんですけど、外のクルマの音がほとんど聞こえないくらい家の中は静かなんです。」
室内の静けさは、子育てに最適な環境とも言えます。シュタイナー教育では、大人が子どもに話しかける時は、穏やかで静かな声であるべきとされています。静かな空間で穏やかに親子の会話が出来ることは、子どもの情緒を育むのに最適な環境といえるでしょう。
- 2階南側の物干スペース。室内干しでもあっという間に乾いてしまう。
- 広い土間の玄関奥には、ウォークインシューズクローゼットがある。
- 框のないスッキリとしたデザインの吊り引戸。
マンション暮らしの時は、毎日イライラしてました
Kさんは『素暮の家』に住む前は鉄筋コンクリート(RC)造の賃貸マンションにお住まいだったとか。RCマンションと『素暮の家』の住み心地の違いを伺ってみると…。
「全室角部屋で南向きの新築マンションだったんですけど、梅雨の時期とか関係なく結露がひどくて、雑巾を何枚用意しても拭き取れないくらいでした。クローゼットに風通ししても洋服にカビが生えちゃって、大変でした。冬は(マンションの規約で)ストーブが使えないから寒いし、夏はエアコンが効かなくて暑い! 暑がりの主人が帰宅するたびに、なんでこの家はこんなにエアコンが効かないんだ!って。仕事から疲れて帰ってきてもくつろげないからイライラしてたんです。」
- リビングに飾られた家族のモノクロ写真。なによりも家族を大切にしているご夫婦の愛情が感じられる。
- 梁からぶら下がる木の飛行機のモビール。さりげないインテリアにセンスのよさを感じる。
主人がしみじみ「いい家だなぁ」って
毎日つぶやくんです
「前のマンションがそんなだったから、今は全然暮らしやすいです。夏涼しくて冬暖かいからエアコンもほとんどつけないですむし、結露もなくてお部がいつもサラっとしてるんですよ。だから主人が、家に帰ってくるたびに家の中を見渡して、しみじみといい家だなぁ、こんな家他にないよなぁって、つぶやきながらくつろいでいるんですよ。今では家で過ごす時間が一番楽しいみたいで、息子と一緒に家中走り回ってます(笑)」
Kさんのこの言葉に、まさに「家を建てる」真髄を感じた気がします。生活の基盤になる家が快適であることは、家族の生活をより楽しく幸せにしてくれるようです。子どもと過ごす時間、家族の笑顔、どれもお金に替えられない大切な幸せのためにこそ、家を建てる意義があるのですね。